第5章 ブーゲンビリア-Fseries-
「翔ちゃんも、俺の旦那さんだね!」
もう…そんな嬉しいこと言わないでよ。
この場で押し倒してメチャクチャにキスしたくなる。
でもさ…でも、やっぱり…
「…奥さん、でいいよ?」
「え?でもだって。翔ちゃん男じゃん」
「でも、あと2ヶ月後には智くんの赤ちゃん産むよ?」
「むう…」
「俺のこと、ありのまま受け入れてくれるのは有り難いんだけどさ。俺、智くんの奥さんになりたい」
「翔ちゃん…」
「だめ?」
「い、いいに決まってるっ!」
そう言うと握ってた手を、ぐいっと引っ張って。
肩と肩がこつんとぶつかった。
「…これからも、よろしくね…俺の、奥さん…」
「うん…こちらこそ、よろしくね…俺の、旦那さん…」
「ふふ…」
「ふふふ…」
「へへ…」
二人でくすくす笑ってたら、メンバーが食堂から戻ってきて。
イチャコラしてる俺達を見て、げんなりしながらソファに座った。
「そういうの家でやってくれません?」
相変わらずニノはツンモードで。
なんか、俺と智くんが付き合いだしてから、風当たりがキツイ。
さすが、嵐のファン1号を名乗る男。
ちょっと嫉妬しているようだ。
「もう、俺…どこ見ていいかわかんないよ…」
雅紀は目をしょぼしょぼさせながら、スマホに目を落とす。
「もう、堂々とじーっと見てやればいいよ。相葉さん」
潤は遠慮なく、俺達の顔を交互に見て、ニヤニヤしてる。