第5章 ブーゲンビリア-Fseries-
松潤の呆れた声を背中に、楽屋を出た。
本当は楽屋にもトイレあるんだけど。
一人になりたかった。
だって…
「うー…なんで勃起してんだ…?」
やっぱりきた。
えっちな気分。
「えーと、前いつだっけ…?」
歩きながらスマホを取り出して、カレンダーアプリを開いた。
☆まーくをつけておいたから、前がいつだったかわかるはず。
「あ…」
今、5月で…前回は…
「2月だ…」
やっぱり…きっちり3ヶ月だ。
「もおお…」
きょろきょろとあたりを見回して。
人がなるべく来ないトイレを選んで、中に突撃した。
案の定、人はいなくて。
一番奥の個室までダッシュ。
バタンと扉を閉めると、スマホを上着のポッケに入れて、ジーパンのボタンを外してファスナーを下ろした。
ずりっとパンツごと下げると、便座に座る。
「うわ…ギンギン…」
自分でもびっくりするほど、俺のオレは凄いことになってて。
「うう…」
しょうがなく。
むなしく。
便座に座った俺はオレを握り込む。
「ふぁ…」
このときのオナニーは…
なぜか最高に気持ちいい。
握り込んだ瞬間に、むなしいのもしょうがないのも忘れて扱き出す。
「くぅっ…うっ…」
トイレットペーパーに、ありったけ出した瞬間、しょうがないのもむなしいのも、いっぺんに思い出すんだけどね。