第4章 シュプリーム
「なめろうも食べてみる!」
「うん!食べて食べてっ」
俺の前に置いてくれた、小さめの小鉢を手に取って。
ちょちょっとお箸で掬って口に入れる。
「おおおお…!」
「どう?どう?」
「これ、ちょっとしょっぱいけど、お味噌と薬味が効いててすんごいおいしい!」
「わーい!結構自信作なんだよね!」
おーちゃんも小鉢から、ちょっと掬って食べた。
「んーっ…しょっぱっ…でもこれ、ビールに合う」
そう言って、ビールの缶を持ってぐびーっと。
俺もビールをぐびーっと。
「おーちゃんの釣りのおかげで、こんな美味しいものが食べられて、嬉しいよ…」
「ふっふっふ…かぁんしゃしろよー?」
「感謝してますっ」
ビールの缶を置いて、拝むようにするとおーちゃんはふんぞりかえった。
「俺の日焼けのこと、もう言うなよ?」
「…いや、それは…」
「えっ?」
「えっ?」
それからふたりで、笑いながらお酒飲んで。
美味しいお魚と、くだらないこと喋ってて、結構お酒が進んだ。
ビールが無くなったから、おーちゃんが持ってきてくれたのは…
「…おお…ワイン…?」
「そう。これさあ…松潤に貰ったんだけど、飲むタイミングがわからなくて…」