第4章 シュプリーム
「もーいいじゃん」
めっちゃ嫌そうな顔をして目を逸した。
おーちゃんは、どうやら猫背を治す気はないらしい。
「リビング戻ろ?」
「おん」
「…じゃあ、何しよっか?」
「えっ?」
「ゲームでもする?」
おーちゃんはふにゃっと笑うと、歩き出した。
寝室のドアを開けると、俺の方を振り返った。
「なんか映画とかでもいいし」
「ああ…そうだなあ。なにしよっか…」
ペタペタふたりで歩きながらリビングに戻る。
「せっかく嵐二人揃ってるのにねえ…」
「そうだねえ。わかってたら、俺、なんか持ってきたけど…」
「んふ。ごめんね?突然誘って」
「いいって…もう…」
なんか、急にすごいこみ上げてくるものがあって…
「俺のこと、励まそうと思って…みんなで考えてくれたんでしょ…?」
リビングのドアの前で、おーちゃんを背中からギュッと抱きしめた。
「えー…?そおんなことないよ~?」
もお…嘘つくのが下手だな…
昔から、そういうとこ変わんない。
「相葉ちゃんは、すぐそういう事言うんだから」
「えー?」
抱きしめた腕を、おーちゃんはポンポンと叩いた。
「俺にまでそういう気を使う必要、ないからね?」