第4章 シュプリーム
「これ…取り寄せる…?」
おーちゃんがずいっと俺の顔を覗き込んできた。
「…寄せちゃう?」
「寄せちゃおっか…」
おーちゃんは、自分のスマホをリビングの隅っこにおいてたリュックから出してきて、俺の隣に座った。
「んーと…んーと…」
パソコン音痴でも、スマホは使えるんだよね。
前に、通販できるんだって自慢してきたのをよく覚えてる。
…いや、俺も人のこと言えないけども…
「じゃあ、俺がマウンテンデュー買うから、相葉ちゃんアンバサ買いなよ」
「あっ。そうしよっか。届いたらみんなにも分けてあげようか…」
「じゃあ、1ケースでいいよね?」
「うんうん」
ふたりでニマニマ笑いながら、買うボタンをぽちっとして。
「あー!楽しみだなあ…」
「うんうん!楽しみだねっ!」
俺たちは通販のお届け先は事務所になってるから、すぐにうちには届かないけども。
マネくんが持ってきてくれるから便利なのだ。
「マネくんに、次のミーティングのとき持ってきてもらおうね!」
「おお。そうしよっか。個人の仕事のときじゃ意味ないしね」
注文しましたの画面をニマニマしながら眺めた。
「…こういう楽しみって、いいよね…」
おーちゃんがしみじみと呟いた。