第4章 シュプリーム
おーちゃんの手には、オレンジ色の液体の入ったペットボトルが2本握られてた。
「ファンタあった!」
「ぶーーーーっ…」
ふたりでひとしきりゲラゲラ笑って…
それからおーちゃんとふたりで、ファンタオレンジを飲んだ。
「ひっさしぶりに飲んだわ…これ…」
「そお?俺、結構好きで…たまに飲むんだ…」
「なんか、懐かしいな…」
「懐かしいといえばさ」
「ん?」
おーちゃんは笑ってボトルの蓋を閉めた。
「俺、マウンテンデューが、たまに無性に飲みたくなる」
「あっ…懐かしいなあ!俺、アンバサがたまに飲みたくなる!」
「あっ…それ、あれでしょ?カルピスサワーみたいなやつ!」
「そーそー!なんか、喉に白いのが絡むやつ!」
「うわあ…なっつかしいなあ…」
「まだあんのかな…?」
リビングの隅に置かせてもらった荷物からスマホを取り出して調べてみた。
「あっ…すごい!まだある!」
「ええっ!?マジで!?」
おーちゃんがスマホの画面を覗き込んできた。
「わっ…ホントだぁ…あるんだまだ…」
「アンバサはあるのかな…」
調べてみたら、アンバサもまだ健在だった。
「自販機にないだけで、まだ売ってるんだ…知らなかった…」