第4章 シュプリーム
じわり、涙が出てきた。
情けない…
こんなにみんなに気を使われて…
それでも浮上できない俺が、すごく情けなくなってきて。
「あーいーばーちゃーんっ!」
どふっと背中にすごい衝撃がきた。
「うをっ…」
「どしたのー?中はいろー?」
どふっの正体は、おーちゃんだった。
背中に体当たりをかましてくれたようだ。
「…ぬ…」
「ん?」
とりあえず、こめかみグリグリしておいた。
「ふおお…」
「お招きありがとーねー?」
「ぐおお…」
グリグリし終わったら、とりあえずおーちゃんを抱きしめておいた。
「ふあ?」
「…ありがとーねー…」
「…相葉ちゃん…?」
ぎゅうぎゅう抱きしめて、なんとか涙が出てくるのを我慢した。
おーちゃんの、牛乳みたいないい匂いが和む…
「…どした…?相葉ちゃん…」
「んー…なんでもなぁい…」
「そう…?」
ぽんぽんと背中を撫でられた。
「いいけど、人が見てるよ?」
「わっ」
慌てて離したけど、誰も周りに居なかった。
「おーちゃん…」
「さあ、行こうか」
ぶくく…って笑いながら、おーちゃんは歩き出した。
「こんな明るい時間に帰れてラッキーだったねえ」
「んー…」
ってか、こんな早く帰ったのいつぶりだろ。
時間…すごいあるなあ。
そんだけ…
俺が立ち直る時間を、みんなで作ってくれたってことだよな…