第2章 ローズ・マダー
「あっ…あ…やめて…」
「なんで…?気持ちいいんだろ?」
俺の上で揺れ動いてる翔の顔は…
頬が紅潮してるけど、冷たい目をしてる。
俺のこと、軽蔑してる…?
…いいや…
俺のことなんて、人間だって思ってないんだ
ただの、セックスの道具
快楽のための、道具
なのに、翔に慣らされた俺の身体…
ぜんぜん言うことを聞かない。
もっと気持ちよくなりたくて。
俺の意思とは関係なく、貪欲に翔を求める。
「っく…ほら、こんなに締めて…」
「あぁ…翔っ…」
「危うくイキそうになったじゃん…」
ぐいっと右足を頭の方に倒されて、より奥に翔がねじ込まれてくる。
「やっ…やだぁっ…」
「嘘つくなよ」
「こ、えっ…我慢できないっ…」
腹の奥底から震えるような快感が湧き出してきて、叫びだしそうになる。
翔は俺のネルシャツを掴むと、袖を俺の口にねじ込んだ。
「うっ…ふっ…」
「これならいいだろ?」
薄く笑うと、汗を飛ばしながら腰のグラインドを大きくした。
「うぅっ…うーっ…」
「いい…もっと締めて…智…」
うっとりと俺に覆いかぶさりながら腰を動かす翔は…
とても、綺麗で
とても、残酷で
冷たい