第15章 薔薇の花言葉
101本、
「今度の日曜日に、お前の家に家庭訪問に行く。」
「は、はい。」
渡され際に、そんなことを言っていた。
私、何かしでかしたのかな?
私だけが、家庭訪問されるようだ。
「怖いよ~」
家に帰ると、オペラさんに家庭訪問の事を伝えた。
「それは、本当ですか?」
「?うん。」
今日もらった薔薇を花瓶に生けてる。
「こうしてはいられません。」
「あ、オペラさん、……なんなんだ?」
家庭訪問の事を知るやいなや、慌てて私の部屋を出ていった。
そして、当日。
私は、私室に居た。
何故か、部屋から出ることを禁止された。
「…何だろう?何かあるのかな。」
家庭訪問を伝えてから、何かこそこそとおじいちゃん共々、オペラさんが水面下で何か企てている。
入間も教えてもらってないらしい。
まあ、あの子は嘘が下手だから、教えてもらえてないってとこだと思うけど。
怖い、と思う気持ち半分、ワクワク、ドキドキ、と言う気持ちが半々で私を占めていた。
そわそわしてると、
玄関の方が騒がしくなった。
何やらひと悶着あったようだけど、私は、かかわれないので、何があったのかは知らない。
まあ、大方、オペラさんが苦手なカルエゴ先生が騒いだ、と言う所だと推測します。
おや?
静かになったな?
どのくらいたったのか、部屋のドアをノックする音。
「はい?」
オペラさんだとは思うが、一体、誰だろう?的になってた。
返事をして、ドアの隙間から顔を出したのは、入間で。
「あれ、入間?どうしたの?」
「あの、その、オペラさんが呼んでます。」
何だか、挙動不審な入間。
何かを隠しているような素振り。
「どうしたの?何かあった?」
「い!?イイエ!?((‘д’o≡o’д’))」
怪しい。
「さあ!早くいきましょう。」
私が疑いの眼差しで見ていることを察知した入間は、先手をとって、促す言葉を投げ掛けて、部屋を出ていった。
後を追って、すぐ部屋を出る。
少し離れたところで佇む入間。
長い廊下を入間から五歩ぐらい遅れて歩く。
見える背中からは緊張が見てとれる。
「入間、カルエゴ先生来たんでしょう?」
「はぁ、はい!!」
「どうしたの?」
「な、何でもないから。」
その後は、話しかけてもだんまりになった。
おかしい。
何かを隠してる。
そんな態度に、一抹の不安を抱いた。
