第14章 意識
理解が追い付いたら、顔が、熱くなった。
えっ!?先生と、したの?キス?
なっ、なっ、えっ?うそ!?えっ!?
「顔が真っ赤だぞ?」
「……先生の馬鹿。」
パニックになった後に来たのは、怒りで、
こんなからかい方無い。
「からかうためにこんなことしないでください。
酷いです。弄ぶなんて。」
「はあ!?」
「…だって、私達、付き合ってないのに…」
「……すまん。」
二人の関係は、両片想い。
近しい関係が、勘違いを生んでいる。
好きだから、手を出せない、カルエゴ。
好きだから、手を出してほしい、ミユキ。
学生だから、手を出したくない、カルエゴ。
先生だから、手を出せないと解っている、ミユキ。
それでも、
近付きたい。
もっと、ふれあいたい、
もっと、深いところまで、入りたいと、
「泣くな。」
「………泣いてません。」
「ふっ。……からかって、悪かった。」
涙で濡れる目元を優しくなぞる。
「お前の事は、大切だ。
だが、学生であるうちは、手を出さない。」
「?」
「………学生じゃなくなったら、もっと、環境も変わって、この距離も変わるかもな。」
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先生はそう、言葉を残して、部屋を出ていった。
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えっ、もしかして?
漸く、私は、先生の回りくどい愛に気がつく。
………でも、私の気のせいかも?
「せ、先生!まって!」
真相を確かめるために、私は、先生を追いかけて、走り出した。