第14章 意識
放課後。
先生の執務室に呼ばれる。
先生は、椅子に、私は、ソファーに座って向かいあっている。
「……さて、今日は1日、授業に身が入っていなかったな?どうした?」
「……いえ、本当に、ちょっと、考え事してただけです。」
「………考え事とは何だ?」
まあ、聞かれるとは思ってたけど、正直に言えるわけない。
どうしようo(T△T=T△T)o
「……えっ~っと、その~」
「言えないことか?」
「そ、そうですね。」
「担任にも言えない事なのか?」
「はい。だから、もう、聞かないで下さい。」
睨んでくる先生。
お願いです。
もう、深く突っ込んで聞かないで下さい。
勘弁してください。
話すまで、帰さない。
そんな気迫が感じられた。
どうしよう。本当に、どうしよう!
「……お前は、肝心なことを隠す。」
先生は立ち上がって、私の隣に座り直す。
「知ってるか?お前は、押しに弱い所がある。」
段々と距離が詰められる。
「入間と同じで、結構な頑固だが、ある一定の押方をすれば、直ぐボロをだす。」
何の事だろう。
それよりは、この近い距離が気になる。
「その、押方と言うのはな?」
「は、はい?」
「こうやって、」
「こ、こうやって?」
近い近い、
朝の夢と同じくらい心臓の音が速くなる。
「……キス、されると思わせるくらいに詰めて、脅す。」
「……はぁ?」
よ、良く解らない。
どういう事?
「…お前の秘密を知っている。」
「えっ!?」
「恥ずかしい秘密だ。」
何の事だろう。
気になるけど、この距離もきになるし、カルエゴ先生は、私をどうしたいの?
「……お前は、俺が好きだろ?」
「!!??な、なんで、、、」
なぜ、ばれた?
「今日は、ずっと、俺の唇ばかりを視ていた。
差し詰、俺とキスする夢でも見たのだろう。」
もう、金魚みたいに口をパクパクするしかない。
「…図星か。分かりやすいやつだ。」
ニヤッと笑った先生が、憎たらしい。
「そう、怒るな。授業に身を入れてなかった罰だからな。」
睨み付けてたら、そう言われた。
悔しい。
「…ふっ、そんなにしたかったのなら、してやる。」
「えっ?、」
チュッとリップ音がして、何だか柔らかいものが触れた。
それは、直ぐ離れていって、
何をされたのか、頭が理解するのに時間がかかった。