第7章 エイプリルフール
春休みだから、学校にはそんなに居ないかも。
それでも、誰かいるかな?と学校に向かう。
生徒は少なくても、先生方はちらほらいる。
おや、ダリ先生だ。
「ダリ先生。」
「おっ、ミユキさん。どうしたの?赤点は取ってないだろ?」
学校に居る生徒は基本が補習。
今も学校に居る生徒は進級や卒業の単位が足りなくて、ギリギリを目指して補習に来ているものばかり。
「先生にちょっと、言いたいことがありまして。」
「ほうほう。」
「あの、スージー先生が好きで、告白しようかと、思いまして。」
「はぁ!?」
ダリ先生とスージー先生が付き合ってると言うのは濃厚な噂で、
「な、何、その、」
「……前にスージー先生に好きな方はいらっしゃるのかとお聞きしたら、曖昧な返事をされてたので、今なら、押したら、なびくかなって。」
「ちょ、ちょっと、突拍子もないよ?」
「そうですか?だって、スージー先生可愛いんですもん。早めに手を打っとかないと。
だから、今から、告白に行ってきますね!」
「ちょっと!?」
とても慌てるので、
「……冗談です。」
「はぁぁ?」
事情を話す。
「心臓に悪いよ……」
「すいません。でも、まだ付き合ってないんですか?」
「……ノーコメント。」
「いや、バレバレですよ。密かに狙ってる人も居るんじゃないですかね?」
「…大人をからかうもんじゃないよ。」
「ふふふ。申し訳ありません。」
顔が真っ赤なダリ先生と別れて、
結局、ここに来てしまった。
「こんにちは~」
「ミユキちゃん。どうしたの?」
「人間界のイベントをしに来ました~」
「?」
よくわからないと言う顔をしてるバラム先生に、
まあ、ついても直ぐバレてしまう嘘をつく。
「人間は、雌も雄を孕ませることが出来るんですよ!」
「えっ!?………ミユキちゃん?」
「ははは。」
人間界では、今日はエイプリルフールと言うジョークや嘘をついてもまあまあ許される日と言う事を話す。
「ふーん。」
「(*´σー`)エヘヘ。私には嘘をつく才能はございませんでした。」
「そうだね。」
「カルエゴ先生には怖くて試せないし、今日は、もう、大人しくしてます。」
「その方がいいかもね。」