第1章 甘い?甘くない?……やっぱり、甘い
「う〜ん、美味しいわ!」
蜜璃ちゃんは、今200個目となる桜餅を口に頬張りながらうっとりと呟く。
私と師範は見慣れているためなんとも思わないが、他の客は少し引き気味である。それが嫌なので、極力仕切られた個室のような所で座っているのだが、まぁ完全ではない。
「遠慮せずに食べるといい。も」
「あ、はい。ですが私はもうお腹いっぱいです師範……」
「そうか。ならば無理しなくていい。」
蜜璃ちゃんに釣られてパクパクと桜餅2つにあんみつ1皿を食べていたら、お腹がいっぱいになってしまった。
師範が頼んでくれたあんみつ二皿が残ってしまった。
というか、師範はあまり食べないくせに注文しすぎなのだ。誰が処理するというのか