第4章 ふわふわの綿菓子のよう
「美味そうナ人間ダァ……しかも二匹……
イヒヒっ……今夜はご馳走だなァ……」
木の影から鬼が現れた。
鬼なんてそりゃぁどこにでも現れるけれども!
「お、鬼……!?どうしよう刀持ってな……」
「下がれ!」
小芭内さんが羽織の下から日輪刀を取りだし、両手で構える。
「貴様……!鬼殺隊カァ……!?」
「そんな事もわからん雑魚が…
に手を出せると思うなよ塵が…!」
小芭内さんが切りかかるが、ガィン!と弾かれる。どうやら皮膚が硬い様だ。
小芭内さんは力はそこまで強くない。
それでも、柱を務める程の人だ。
ゴミ
「チッ、塵カスの分際で人様を食いすぎだ。
蛇の呼吸 壱ノ型 委蛇斬り!」
ズバッ!と今度は小芭内さんの日輪刀が鬼の頸を綺麗に切り落とした。
「ギィヤァァァ!!」
鬼は断末魔を上げながら霧散していく。
小芭内さんは刀をヒュンッ!と振ると鞘に収めた。
「さ、さすが師範です……!」
「ふん、この程度どうということは無い。
が、任務でもないのに鬼と遭遇するとはな…
この鬼は報酬を貰えるのだろうか…」
小芭内さんはブツブツ呟いてから、
私をヒョイッと横抱きにする。