第4章 ふわふわの綿菓子のよう
「またその話か。言ったはずだが?
俺はお前が好きだと」
「いえその〜…初恋、と言いますか」
「初恋はお前だ」
初恋は私!?
ちょっと……いや、かなり、大分、びっくりだ。
「でも小芭内さんの、蜜璃ちゃんを見る目はとても優しいというか、傍から見ても恋をしているように見えますが……」
「……今もか?」
「え?え、ええ。」
私の言葉に、小芭内さんは顎に手を当てて目を伏せる。
「そうか。不安にさせたのなら済まないな。
なんだろうか、甘露寺は……庇護対象というか…見張ってないと変な虫が付きそうでな。妹のようなものだ。」
「な、なるほど…?」
「お前は元々俺のものにするつもりで継子にしたのは言ったな?だからお前には悪い虫が付くはずもないからな…。まぁ、今はあの竈門炭治郎やらがいるから目を光らせているが。」
「た、炭治郎くん達はそんな子じゃないですよ!すごく可愛くて、弟みたいなものなんですから」
「どうだかな。」
どうだかな。じゃないんですよ。貴方の蜜璃ちゃんへの思いみたいなものなんですよ。なんでわかんないかな〜!
話しながらもいつの間にかぱふぇを完食してしまい、丁度小芭内さんも珈琲を飲み終えたので甘味処を後にした。