第6章 ❀何度でも教えてください
「お、小芭内さん?」
「お前は本当に愚かだ。誰がお前に心の醜い女などと言った。早合点して勝手に落ち込むな馬鹿者。」
小芭内さんはそう言うと、コツンと額を私の額に当てた。
「お前が甘露寺に嫉妬してくれて俺は嬉しかった。そう言いたかっただけだ。勝手に自虐を始めるなどどういうつもりだ。」
小芭内さんはそう言って、チュッとその小さな唇を私と重ねた。その瞬間、
ボン!!
と突然目の前の小芭内さんが元の大きさに。
──元の、大きさ…に?
「き、キャァァァァ!?!?」
だめだめだめ、子供の姿ならいざ知らず、大人の姿の小芭内さんに全裸を見られるなど!例えこれが初めてでは無いとしても!!
慌てて隠そうと手を動かすも、
ガッ!と両腕を掴まれては何も出来ない。
「ふん、ちょうどいい。お前に身をもって分からせてやろうか。俺がどれほどお前を愛しているか。どうやら分かっていないようだからな」
「いっ、いえいえ充分分かっておりますからどうか手を離してっ──んっ!はっ、ぁ…」
話の途中なのに無理やり唇を奪われた。
チュクッチュクッと舌が絡み合う。
──ああ、本当は。
本当は昨日からこうして欲しくて待っていた。
小芭内さんに愛して、可愛がって、甘やかして欲しくて、堪らなかった。