• テキストサイズ

優しい貴方【鬼滅の刃】

第6章 ❀何度でも教えてください


「フゥー……」

その夜、小芭内さんと一緒に入浴していた。
小芭内さんを抱っこしたまま浴槽に浸かる。

「気持ちがいいですね、小芭内さん」

「うむ…」

パシャパシャと小芭内さんが顔を洗う。それをタオルで拭うと、小芭内さんがジッと見つめてきた。

「どうしましたか?小芭内さん」

私がそう聞くと、小芭内さんは考え込むように目を伏せてから、私を見据えた。

「お前、甘露寺に嫉妬しただろう」

「!」

ドキッと胸がなるが、なるべく平静を装う。

「私が蜜璃ちゃんにですか?
いえいえそんな事……」

「俺が甘露寺に抱え上げられた時、お前はムッとしていた。俺がお前の事で見間違えるはずがない」

私の言葉に被せるように小芭内さんがそう言う。ああ、この人に隠し事など無理なのだ。嫉妬深い低俗な女だと思われただろうか。

「……はい。ごめんなさい、嘘をつきました。私は蜜璃ちゃんに嫉妬をした心の狭い醜い心の女です。貴方に、不釣り合いですね」

私がそう言うと、小芭内さんは「はぁ、」と大きなため息を吐く。飽きられてしまっただろうか。私は貴方に捨てられたら生きていけない。

じわっと浮かんだ涙を、小芭内さんがペロッと舐めとった。
/ 144ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp