第6章 朝日が昇る【竈門炭治郎】
啄むような口付けを繰り返せば、徐々に体温が上がっていくのがわかる。
『…少し口開けて…?』
「こう、ですか?」
『そう。そのままベーって舌出してみて』
何を求めてられているかいまいちよく分かっていないのか、炭治郎くんは素直にベーっと舌を出した。
それをそのまま絡めとりにいく。
「!!…っ、ぅ…は……っ!」
舌を絡め、時々吸ったり口内を舐めたりすれば戸惑いがちに炭治郎くんも私の動きについて来ようとする。
『……顔、真っ赤ね』
ちゅっ、と音を立て唇を離せば顔を真っ赤にした炭治郎くんが見えた。…その初さが愛おしくて、僅かに下半身が震えた気がした。
「……頑張ります…っ!」
何を頑張るつもりなのか…。少し可笑しくて笑っていると、ソファに押し倒された。
『!!…っ、な、…なに…?』
何…って…、聞くまでもないけれど。…正直そこまで想定していなかったので、つい口に出てしまった。
「煽ってきたのは紗英さんです。…でも、俺……その…初めて、なので…粗相があったらすみません!」
なんて真面目なのかしら。…本当に、真っ赤な顔して…私が年上だから少しでも大人に近付こうとして。
『…いいの?私が最初の女で』
「紗英さんが良いです。…最初から最後まで…ずっと紗英さんが良いです。」
男の顔。…コロコロ変わるその表情にまたしても揺さぶられる。
遠慮がちに炭治郎くんの手が胸元へ伸び、着物の上から膨らみを撫でられた。
『!!…っ、』
炭治郎くんの喉がゴクっと音を立て緊張しているのが伝わる。
『…良いよ。…好きなように、触ってみて?』
そう言って軽く口付ければ、炭治郎くんの目の色が…完全に『色気』を含む男の目になった。