第2章 鱗滝さんの恋愛事情【鱗滝左近次】
爪を立てるようにして花芯を何度も弾いた。
『!!あぁっッ!いやぁッ…!!だめっ…ぇ、また…っ出ちゃうぅッ!!』
ポロポロと涙を流しながら腰を振り、花芯を刺激され絶え間なく喘ぎ悶える姿に口角が上がる。
「…良いですよ、出して。もっと乱れて…」
紗英さんの動きに合わせ、花芯を弄りながら軽く下から突き上げると悲鳴のような矯声を上げ蜜口からまた大量の淫水を吹き上げた。俺の身体から顔まで濡らすその飛沫。昂りが抜けてしまった蜜口は咥え込んでいた形を残したままはくはくと震え、未だ少量の淫水を垂れ流す。
『はぁ…っん、も…こんな…気持ち良いの…はじめて…っ』
だらしなく口から涎を溢し、虚な目で快感に溺れている。
紗英さんの腕を引き寄せ、俺にもたれ込ませると腰を掴み一気に欲望を押し込み下から強く打ちつけた。
『ひっ!!ぅう…ッん!!さ、こんじさぁ…ッん、良いよぉっ!!もっとッッ…っ、もっと、突いてえぇッ!!』
「ーーーー!!!…ッ」
腰が震える。限界が近い。耳元で喘ぎ狂う声が頭に響く。
「ーーっ、いきますよ…っ」
駆け上がる射精感から紗英さんを離そうとすると、ギュッと抱きしめられた。
「!!紗英さんっ…ダメだ、中に…っ」
『いいのっ…!!中に、中に出してぇ…っ!』
「ーーーーっ!!!!」
びゅくびゅくと中に吐き出され白い欲望。最後の一滴まで搾り取ろうと収縮する膣内の動きに更に腰が震えた。
互いに浅い呼吸を繰り返し、熱の余韻を噛み締める。
『…左近次さん…』
「…はい。」
『……幸せ。』
俺の手を取り、頬を寄せ涙を流している。
「…俺も、幸せです」
流れる涙を舌ですくい、そのまま口付けた。長く、永く…この刻が続けば良い…ーーー。
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カァーーーー!!
「…っいて!いてぇよ!!」
鎹烏に額を突かれ、翌朝目を覚ました。
あのまま寝てしまったか…。…紗英さんは……?
浴衣に袖を通し、客間を出て居間を覗いてみるがその姿はどこにもない。ーーーー、と言うより家の中に紗英さんの匂いがしない。
居間の卓袱台に「鱗滝左近次様」と書かれた文を見つけ、急いで取り上げ文を読んだ。