第2章 鱗滝さんの恋愛事情【鱗滝左近次】
ぷしゃぁっ…と吹き出した生温かい淫水が俺の身体を布団を、紗英さんをも濡らす。
吹くと同時に達してしまった紗英さんは小刻みに震えながら、浅い呼吸を繰り返していた。
「…いっぱい出ましたね。気持ち良かったですか…?」
敢えて見せつけるように淫水のついた手を舐めて見せた。
『ゃ…あ、ごめん…なさい、はしたなくて…』
達した余韻でまだ焦点の定まってない瞳が僅かに揺れる。
「はしたない事なんてあるもんか。…全部、俺のせいだと言ったでしょう?…もっと見せて下さい。俺のせいで乱れ狂った姿…」
開かれたままの脚の間に割り込み、硬く勃ち上がった己を蜜口に押し付けた。
『っん…!!…鱗滝、さん……きて…』
「…左近次です。」
『…え?』
「俺の名前。…呼んでください、名前で」
『…左近次、さん……きて…?』
欲を駆り立てる匂いがする。言われるがまま、一気に濡れそぼる膣内へ昂りを突き立てた。
『ーーっ!あぁっッ!!!、ぁ、ふぅっ…ッ!、さ、こんじさぁ…っん!深いっ…ッ!』
「ーーーッ!!」
膣内が厭らしく蠢き奥へ奥へと誘い込まれる。奥歯を噛みしめ一気に湧き上がる射精感をぐっと堪えた。
絶え間なく溢れ出てくる蜜が俺のものに纏わり付き抽送を繰り返す其処で白く泡立つ。無我夢中で腰を打ちつけ、その淫靡な匂いが脳内に広がっていく感覚にどうしようもない高揚感を覚えた。
紗英さんの手を引き、身体を起こすと豊満な乳房の頂が自分の乳首を掠めゾクっと腰の辺りが震えた。
そのまま、今度は俺が横になり下から紗英さんの痴態を眺める。
「…動いて下さい」
『ーーっ!…あぁっ…!…したこと…ないの…っ』
つまり騎乗位をした事がないと。夫ともした事がない体位を俺と初めてするのか。馬鹿みたいに興奮してしまい、膣内に埋めた欲望が更に質量を増した。
『ひゃぁっ!!…あ、大きく…っん!』
「…前後に動いて、そう…上下にも…脚を開いて…」
ゆるゆると従順に指示通り動いてくれる。動きに合わせて揺れる乳房が卑猥だ。繋がり合う其処に目をやれば濡れそぼった蜜口が俺を咥え込みタラタラと愛液を溢している。
こんなに濡らして、俺を咥え込んでーー…。
そっと、剥き出しの花芯へ指を這わせた。