第8章 姉の結婚【煉獄杏寿郎】
……、忘れないで…ーー。
小さく告げられ…優しく微笑みながら、口付けられた。
夢だ。…哀しくて、それでいてとても…幸せな夢。
慣らすようにゆっくり腰を動かせば、唇の隙間から漏れる喘ぎ。
『っ、…ああ、んッ!…んんんッ…ふ…っっ!!』
どんなに我慢しても抑えきれない声が室内に響く。
紗英の口に自分の指を差し込んだ。
『?!、…ぁ、ふ…』
「噛んで下さい。…思いっきり噛んで大丈夫ですから。」
戸惑う紗英に笑いかけ、先程より早く抽送する。
『!!…ぅ、く……ッ!ひ……ぅ…ッ!!』
遠慮なく指に歯を立て快感にのまれてゆく様が艶めかしくて目眩がしそうになる。
徐々に痛みが薄らいできたのか、紗英の漏らす喘ぎ声が色のあるものへ変わってゆき、頬を紅潮させ蕩けた瞳が俺を見上げる。
片手を口にやっているため、あまり他の所を愛撫できないが…
紗英を抱え込むようにして、目の前にある首や耳に舌を這わせる。
『んん!!、…ッぅ、ぁ…ふ、…』
声を出しては不味い状況とわかっていながらも、その声を聞きたくて堪らない。…二度とない、交わり。紗英の漏らす声を脳に焼き付けるように聴き入る。
「ん?…締まった…、耳裏を舐められるのが好きですか?」
『ひ、ゃ……ぁ、ッ…っき……ん』
上手く発語出来ないながらも、微かに聞こえた『好き』
応えるようにそこを丹念に舐めれば、きゅううと締まってゆく膣内。
「…っ!…そんなに締めたら、…ッ俺も…ッ」
堪らず、身体を起こし口から指を引き抜いた。
紗英の腰を抱え寄せ、本能に任せて打ち付ける。
『っ!!!…あ、ああッ…ッ…ふ……んんぅ…!!』
指を抜かれた口から止め処なく甘い声が漏れる。それをなるべく出さないようにと堪えれば、代わりに涙が溢れた。
このまま…膣内で果ててしまいたい。いっそ…俺の子種を宿してしまえば良いのに…。
凶暴な欲に支配されそうになる。
膣内が細かく収縮し、紗英が息を詰め達してしまったのを見届け、そこから2、3度奥を突き…ギリギリのところで引き抜いて腹の上に滾った熱い欲望を吐き出した。