第2章 おつかい
「ホラッ!ちゃんと謝んなっ!」
「ぅ…。ごめんなさい…」
「いいよいいよ。そんな怒んないで、女将さん…。よしよし。泣くな泣くな」
男の子…じゃないけど。こんなことで泣くんじゃないよ。ね?
ナデナデ
「うぅ~…」
「大ちゃん、甘やかさないでいいからっ、そんな子っ」
「まあまあ」
何だかんだでやっぱ素直だよね、ミキ。感情がよく出てる。…口は悪いけど(笑)。
「…デートとか、大ちゃんもやっぱりしたいの?」
「ん?そうだねぇ…」
「どんな?」
「ンン~…。やっぱアレじゃない?手とかつないで。公園散歩したり、とか?」
いわゆる、ザ・デート!って言えば、そういうのだよね。
「へー!」
「…なに」
その反応。
「なんか…フフッ」
「…」
なに、そのイイ微笑み。さっき泣きかけてたくせに。表情コロコロ変わるなぁ、マジで…。
「ふふふっ…。大ちゃん…小学生みたい(笑)」
「へっ?」
「イマドキ手ぇつないで公園、とか。そんな少女マンガみたいなデート、うちらだってしないよ?」
「そ、そーなの?」
「遊園地か動物園くらい行くでしょ。せめてゲーセンとかカラオケとか?フツーにショッピングでもいいけどさ。公園って」
「そ、そっか」
「そうだよー。うちらだってちょっとムードとか考えたりするんだから。勝負の時はオシャレなカフェ、とかさ♪」
「か、かふぇ、ね…」
イマドキの中学生にもついてけねぇな、俺(笑)。