第4章 ぬくもり
「楽しい?カップルごっこ」
カップルごっこ(笑)。
「…ウン。チョ~~~楽しっ♪」
「あはははっ。そっか~。よかったね!」
「でも…またスクープされちゃうかな?こんなラブラブしてたら(笑)」
「ええ~?こんなとこにカメラマンなんているぅ?こんな真っ暗な時間に?」
「いるいる。どこにでもいるから、あいつら」
「ふーん?ヒマなの?」
「…」
フッ
「そーなんじゃない?(笑)」
ま、向こうは向こうで仕事なんだろうけどね。ミキが真面目な顔で言うから、何か笑っちゃった。
「でも、ミキどーする?ホントにいたら」
「ええ~?じゃあ…アイドルっぽい笑顔で手ぇ振る!『イエーイ!』って」
「ははははっ。『今日は来てくれてアリガト~!』って?」
「そうそう。『キレイに撮ってね!』って(笑)」
さすが。
「て。やだよ、こんな短パンにサンダルのカッコなんてっ。足もびっちょびちょだし…。もっとちゃんとオシャレしてる時じゃないと撮っちゃダメ!」
「…」
さすが(笑)。