第3章 デート
「ほら、もう帰ろって。女将さん心配してるから」
「えー?足乾くまでヤダー」
足乾くまでって…いつっ?
「ダーメ!もう…ほらっ、行くよっ」
「っ」
手つかんで。歩き出した。歩いてる間に乾く、そんなもんっ。
スタスタスタッ
スタスタ
スタ…
やたら静かなんだけど。
と思って振り向いたら、ミキ、何か微妙な顔。
「…なに?」
「これが大ちゃんの理想デート?」
「へ?…ああ」
公園で、手ぇつないで散歩…ね(笑)。
「でも…ミキとカップルに見えるかぁ?結構歳離れてるでしょ」
「えー?じゃ、せめてお兄ちゃん♪」
「…」
やっぱカレシは無理か(笑)。
「大ちゃんて何歳?」
「今年で…35だね」
「マジッ!?」
「…」
そんな本気でびっくりされると。何だかなー…。
でも、ミキが中三だから…15歳?じゃ、20も違うのっ?マジッ!?
うわ~…
そりゃ引くわ。カップルは図々し過ぎた。下手したら、だって。親子でもアリでしょ?
「お兄ちゃんも無理じゃない?(笑)」
「それは大丈夫。大ちゃん背ぇちっちゃいし♪」
「…」
それっ、背、関係なくないっ?
…ったく。油断すると口悪いんだから。
ホント、生意気な妹で参っちゃうねっ?(笑)