第2章 おつかい
「近いの?」
「ちょっと歩くけど、すぐだよ」
「そっか。残念」
「え?」
「せっかくミキとデートできるかなって思ったのに」
「!」
「ふふ。冗談」
「…ヤダよ、大ちゃんとデートなんて」
「そっか。ごめんごめん」
そうだよね。ミキから見たらもう相当オヤジだしな。チョーシ乗りました(笑)。
あ。公園がある…。ちっこいやつ。こういう住宅街ってちょいちょいあるよね。あー…なんか。懐かしい感じ。あの鉄棒とか…。
フツ―にしゃべって通り過ぎて。5分くらい歩いたかな。コンビニかと思ったら…小さい商店みたいなとこだった。ミキはお店の人と顔見知りみたいで。何か親しげに喋ってる。
雑誌コーナーにすら人っ子一人いねぇし。品ぞろえも…微妙。ホントに東京だよね?ここ。ま、東京も広いから、ちょっと外れると結構田舎だったりするか。
あ。表紙に翔ちゃん発見!ン~…イイ顔してるわ。うん。相変わらずイケメン。結構結構…
…ん?
こ、これは―――…ッ?
(見たことない釣り雑誌がッ!!)