第2章 片想い
私はまだ恋をした事がない。
だから、恋というモノがわからない。
いつか私にも…彼氏とか出来るのかなぁ。
…そんな事を考えながら、もう放課後。
半ば強引に、波美に手を引かれて見学に。
「まずはどこに行くの…?」
波「決まってるでしょ!!サッカー部♪」
「……やっぱり。」
グランドはあまり使わないらしく、向かっているのはサッカー塔。
あの綺麗な人に会うとなると…ドキドキ。
なんだか意味もなく緊張してしまう。
「って…あれ?な、波美!!」
さっきまで隣にいた波美が、消えた!!
さきに行っちゃったのかなぁ…。
私一人じゃ迷っちゃうよ!
「はぁ…。鬼道兄に早く会わなきゃいけないのに…。
」
佐「君、鬼道の知り合い?」
優しい声にふと振り向くと、そこには!!!!
あの綺麗な人が立っていました!!
神様、これはキセキでしょうか?!
「あなたは…えっと…。」
佐「もしかして、鬼道のいとこか?」
「はい!!鬼道兄はどこにいますか!」
彼が私をまっすぐ見つめるだけで、沸騰します。
近くで見たらもっと綺麗だから。
…あれ。なんで私達がいとこという事を?
佐「へぇ、君が…。ついてきて。」
「は、はい…!」
波美が気になったけど、まあいっか←
後ろ姿も、とてもドキドキします…///
時々振り返って、私を見てくれるし。
佐「…鬼道、連れて来たぞ。この子だろ?」
「鬼道兄!!久しぶり…!!」
鬼「弥生、久しぶりだな。」
懐かしい、大好きないとこ。
相変わらずのポーカーフェイス。
鬼「いきなりで悪いんだが…男子サッカー部のマネージャーをしてくれないか?」
「マネー、ジャー?」