第2章 片想い
波「ところでさぁ。…部活、決めた?」
「いま迷ってるんだ…。どうしよう。」
もちろんサッカー部、と言いたい所だけど。
サッカーはあまり上手くないからなぁ…。
鬼道兄にはサッカー部に誘われたけど。
波「あたしも。サッカー部は人気みたいだよ。」
「そんなに…?みんな上手いの?」
波「違う違う!お目当ては…。」
波美が指差したのは、グラウンド。
ちょうどサッカー部が練習してる。
「?男子サッカー部だね。」
波「ほら、あそこ見て!!」
「うわぁ、かっこいい…。」
ため息をついちゃうくらい、かっこいい人。
肩下ぐらいの水色の髪に、綺麗な瞳。
眼帯つけてるけど…かっこいい。
「女子はみんな、あの人目当てなの?」
波「そ。まぁ、かっこいいよねぇ。」
「……後で鬼道兄に聞いてみよう。」
きっと競争率高いだろうなぁ…。
私なんてたぶん無理。
「放課後、いろいろ見学してみる?」
波「賛成!!あの人の事知りたいなぁ…。」
う。波美が相手じゃ、ますます無理だよぉ。
ちょっと気になってたんだけどなぁ。
神様、私にはとことん縁がないようです。