第35章 あなたと(XANXUS)
「…俺の女が頼華だと、何か問題でもあるのか沢田綱吉」
ツ「い、いや、問題ない、って…頼華?」
「…そうだが」
頼華、という名を聞いて固まる沢田綱吉。
ル「あら、それ言ってよかったのかしらボス」
ベ「もうボスが言っちまったし、いいんじゃね?」
なんて言う周りに、もういいか、と少女は半面を脱ぎ捨てた。
ツ「…はぁぁぁぁ!?頼華!!?」
「久しぶり、ツナ」
獄「え。10代目のお知り合いですか?」
「え?知り合いもなにも_____」
雲「…君、龍ヶ崎組の頼華じゃない」
「あ!恭弥も久しぶり!」
ツ「えぇ!?雲雀さんと知り合いなの!?」
「え、普通に。」
ツ「普通に、って…」
山「ていうか、結局ツナとは何なんだ?」
「あ、それはね_______」
なんて頼華が伝えようとした時。横に座るXANXUSの手が、腰に回された。
「…沢田綱吉の従姉妹」
獄「い、従姉妹ぉぉぉ?」
「あー…言うつもり無かったんだけどなぁ」
へへ、と笑う少女の顔は10代の幼さを残していた。
それから根掘り葉掘り様々なことを聞いてくるボンゴレの守護者(主に獄寺と山本)に頼華もヴァリアーもてんてこ舞いだった。
XANXUSといえば、相変わらず頼華の髪を撫でたり頭を撫でたり。そんな彼の行動は中学生には刺激が強く思えた。
______
ス「帰るかァ」
ベ「なーんか、すげー疲れたんだけど」
いまだに興味津々でこちらを見るボンゴレの守護者。
「んー…身体いたい、」
ずっと座っていた頼華は、立ち上がると背伸びをする。と、そのまま浮遊感に苛まれた。
「…ちょ、XANXUS…!」
「…なんだ」
「な、なんで!?」
背伸びをしたはずの頼華は、いつの間にかXANXUSに姫抱きにされていた。
ベ「へー、さすがボス。」
ル「あらあら、相変わらず仲良いわね」
なんてヴァリアーから野次が飛ぶ。
ツナたちが見てるのに!そう叫ぶ少女に軽く口付けを落とすXANXUS。さらに少女の顔は赤くなっていた。
「…黙って担がれてろ」
「…はい」
顔を真っ赤にした少女は自分よりも幾分も大きい男の手の中で、総本部をあとにした。