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Amor vincit omnia__愛の勝利

第35章 あなたと(XANXUS)






今日は珍しく任務が入ってない1日。実はボンゴレの総本部に朝から招集されていた。


ベ「なんだよ、あいつら呼び出しておいて遅刻するとかありえねー」

マ「たしかに呼び出しておいて僕たちを待たせるなんていい度胸だよね」

ル「まぁまぁ落ち着きなさいよ」



口々にいうヴァリアーの面々。呼び出した張本人たち、ボンゴレの連中はいまだに姿を見せない。



レ「ボス、頼華様、どうぞ」

「ありがとう、レヴィ」


何も言わないXANXUSに代わり、レヴィがついできてくれた紅茶をひとくち飲む半面の少女。ヴァリアー以外には面の割れていない頼華は、半面を被ってきているのだが。


「…酒はねぇのか」

「朝からお酒なんてあるわけないでしょ」

ス「酒、持ってきてるぞォ」

「ちょっとスクアーロ、甘やかさないで」


なんて会話をしながら。これが皆に恐れられているボンゴレ独立暗殺部隊ヴァリアーなのか、と。


______

「ご、ごめんなさい!遅くなりました!」



と、漸く姿を見せたのはボンゴレの守護者たちだった。



ス「ゔぉぉぉい!ガキ共!遅すぎるぞォ!!」

ベ「シシシ、マジで俺ら待たせるとか何様」

「ひぃぃ、ごめんなさいぃぃぃ」

「ちょ、10代目!?」

「お、スクアーロ久しぶりじゃん!」

なんて話しながら彼らは漸く椅子に腰かけた。


話の内容は未来での出来事だった。未来での真六弔花と白蘭との戦いを終えた彼らと、その記憶を受け継いだ現代のヴァリアー。
その話などどうでもいいのだろうXANXUSは、つまらなさそうに横に腰かける少女の髪を触っていた。



「ちょっとザン…ボス、話聞いてます?」

「…あぁ、聞いてる」


そのやり取りと彼らの間に流れる甘い雰囲気に、ボンゴレの守護者たちは皆一斉に黙り込み釘付けになっていた。



ツ「あ、あのちょっと質問が」

「チッ…なんだ」

ツ「あ、の、ですね…」

山「ふたりって付き合ってんのか?」

ツ「ちょ、山本!??」



口ごもる沢田綱吉にを見かねて、なのか山本武が皆が思っているであろう言葉を口にした。



獄「…あんた、幻の風の守護者だよな」

「あ、え、私?そうだよ?あと、付き合ってるってのもそうだね」


なんて半面を被った少女はにこりと微笑みながら笑っていた。

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