• テキストサイズ

かわいいひと

第4章 私の太陽【煉獄杏寿郎】





半年に一度の柱合会議が終わり胡蝶と共に蝶屋敷に帰った

「深影さん今日はとても顔色が良くて安心しました…一時は憔悴しきってましたから」

出血がひどく気力も体力も落ちてこのまま深影まで失うかと思うくらいだった

普段から仲良くしていた宇随の奥方や甘露寺も見舞いに来ては真っ白な顔をした生気のない深影を見て泣いていた



「…本当に皆のお陰だよ」


こっちの都合など関係なく鬼は夜になると人を喰らう

夜になれば担当地区を巡回し任務が入れば行かなければならない

深影を見舞った後巡回に行く俺を宇随が止めた



「煉獄…お前の所は俺が派手に行ってやる だからお前は嫁さんの側に居てやれ!」

「なにを言ってるんだ!宇随の地区はどうする!」


「俺の地区は俺の嫁が行くからいいんだよ 俺の嫁は派手に強えから心配いらねー」


…………。


「煉獄お前さ…今一番守らないといけないのは何だ? 嫁か?一般人か?隊士か?よく考えろ!!」

「しかし…宇随の奥方に迷惑が…」


「迷惑じゃねぇよ 嫁が言い出したんだ このままだと深影が壊れそうだってな
煉獄!まっすぐなのもいいがな 大事なもん失ってしまうぞ」


「宇随……すまん」

頭を下げる俺に宇随は

「ありがとうって言うんだよこんな時はな…あと俺の嫁達はいい女だろ?お礼になんかいいもん買ってくれな」

そう言って笑ってくれた







他の柱達も協力してくれて
俺はしばらくの間深影の側に居る事ができて 深影も悲しみの底が見えたのか次第に元気を取り戻してくれた


「あの時の事は感謝しても足りないくらいだ ありがとう」



「私の姉を失った怒りは鬼に向けられましたけど…深影さんは自分に向けてしまわれたんです でも隣に煉獄さんが居てくれるから大丈夫ですよ」





病室に行くと深影は小さなイビキをかいて眠っていた

1週間前は青白い顔で呼吸音も顔を寄せて確認しないと聞こえないほどだったのにな…

少し痩けた頬もふっくらとして血色も良くなっている


羽織と隊服を脱ぎ 深影の横に潜り込んで抱きしめる


「っん……ん」

もぞもぞと体をよじり俺にぴったりとくっついて再び寝息をたてた





/ 396ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp