第4章 私の太陽【煉獄杏寿郎】
それでも急に父さんが許してくれた訳も無く 私が家に居ると気持ちの整理も付かないからと追い出されてしまい
そのまま私の荷物をまとめて3人で煉獄家に帰る事になった
「結局これは許してもらえたのですか?」
3人がそれぞれ同じ疑問をもっていたのを千寿郎様が口に出した
結果的には煉獄家に帰っている
「許してくれたんだと思う…父さんが愼寿郎様に言われた事を今は冷静に受け入れられてないだけだと思います」
「いかにも!新しい道を進ませてくれたのだ」
「では深影は兄上の妻ですから堂々と姉上と呼びますね…姉上」
なにこの可愛さ!胸がきゅ~んとなる
千寿郎様の笑顔にメロメロになって微笑んでいると
「兄上!とりあえず新しい屋敷に移るまでは姉上と兄上は同じ部屋でいいのですか?」
おおおおおお同じ部屋!?
「いや 不知火家が使っていた離れに行く その方が色々問題無いからな」
「???問題…ですか??」
千寿郎様に気づかれないように杏寿郎様が私の脇の辺りを指でなぞった
夜は鬼の活動時間だから 非番の日以外は肌を合わせるのは昼間になる
離れなら多少声を上げても父上様にも千寿郎様にも聞こえる事はないからと思うとあの日以来肌を合わせていないから体の奥に小さな火が灯った
「そういえば杏寿郎様は父上様に私との事話してたのですね」
「父上は勝手にしろ としか言わなかったがちゃんと考えてくれていたんだな」
千寿郎様は私と杏寿郎様を交互に見てため息をついた
「兄上達は知らないでしょうけど…深影のお見舞に父上は2回行ってます」
「2回ですか?記憶にないです…」
入院してすぐの2、3日は痛み止めを飲んで寝てる事が多かったその時だろうか
「深影が襲われたと聞いて心配して直ぐに見舞いに行ったらしいのです その時の深影の顔の傷を見て父上は日輪刀をもって留置所まで行ったんです…刀を持ってるから反対に捕まりかけて大変でした」
本当は捕まったのだが たまたま伝令帰りの年配の鴉が通りすぎ愼寿郎を知っていたのでお館様の耳に入り助けてくれたらしい
「ふふふふっ嬉しいと言ったら怒りますか?」
「怒るもなにも…俺も嬉しい」
煉獄家の皆様に迎え入れられて強く優しく生きていこうと決心した