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かわいいひと

第4章 私の太陽【煉獄杏寿郎】





昨晩の任務で怪我をした隊士を蝶屋敷に運び その帰りに離れに寄ってくれた様で


「後でまた来るからな!何か欲しい物はあるか?」


「甘味が食べたいです」


「なるほど!では楽しみに待っていなさい」


そう言って羽織をひるがえした姿ははっきりとは見えないけど朝の光を反射して髪の色とまじりキラキラと綺麗だった




「カナエ殿!また後で邪魔をするぞ」


玄関で右目の治療にきてくれたカナエ様と挨拶をする声が聞こえた


「煉獄くんはいつも元気ですね」


それにとても優しい…と言って笑う


「はい 小さな時から杏寿郎様の母上様が自分より弱い者を助けるように教えられてますから」



大好きな母上様の教えを守る為いつも一生懸命に生きている



「深影さんが運びこまれた後すぐに任務に行って今日帰ってきたでしょ?私の顔を見て最初に言ったのが」


「深影はまだ蝶屋敷にいるのか?」


「だったのよ 連れて来た隊士の事を聞くよりも深影さんの事を聞くから驚きでした…」



カナエ様はいつも花の香りがする 優しく触れて包帯を取り右目の診察を始めた



「煉獄くんの守る順番は深影さんが1番なのね」




破片が刺さった時に右目はもう見えなくなる覚悟はできていた でも左目まで見えなくなるとは思ってはいなかった

殴られた時に何か神経に触ったのか精神的な物かは分からないと言われている



「見え方は変わりませんか?」

目の前に指を1本か2本聞かれる


おぼろげに分かりはするけど3本になると動かして貰わないと分かりにくい…


「不安でしょうが左目は時間をかけないといけませんね」


髪を櫛でととのえてから右目に包帯を巻いて結んでくれた


「後で煉獄くんが来るのよね?あおいに言ってお茶の準備をさせるわね」


そう言って離れから出ていった


家に帰ったら一人で出来る事を増やさないと…目が良くならない覚悟をしないといけない



しばらくして あおいさんが 小さな火鉢を持ってきて炭を起こしてくれた




「急須にはお茶の葉をもう入れてます 湯飲みは一緒にお盆にあります」

場所が分かるように丁寧に教えてくれた



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