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かわいいひと

第3章 20センチ 【時透 無一郎】





額に柔らかな何かが触れて離れていく…

触れたのが唇だと頭が理解したのは、顔が離れて微笑む三咲さんを見てからだった

耳まで赤くなったのが自分でも分かる

不思議だったのは唇が触れた瞬間から、全身を優しい空気の薄い層に包まれた感触が残っている、これが三咲さんの言った「幸運」なのかもしれない




一緒に出てきた柊さんが


「舞を重ねるたびに強くなるのでまだ弱いのですが炭治郎さんと禰豆子さんに葛野家の幸運が降りる事を願います」

そう、挨拶をして祠に戻っていった

小鉄くんは僕を見て「熟れた林檎ですね」と笑い一緒に宿へ向かい歩いて行った






「本当に凄いんだ!呼吸も全集中とは少し違うけど、三咲さんの回りの空気がワーとなってゴーってね渦がゴーって分かる?」



「それとね、お面の下の素顔は凄く綺麗だった…、あと口付けされたらね優しい空気がするんだ」


玄弥はギョッとした顔になり「口付け!?」と驚く

「おでこにね幸運の印かな?」



相変わらず言葉たらずの残念な説明しかできず、玄弥からは追い出され、時透くんからは返事すらもらえなかった


時透くんが鉄穴塚さんの所に行くと言うので一緒に行こうとしたら襖の外に気配を感じ、その直後襖が開き上弦の鬼が居た















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