第2章 また、会いにいきます 【富岡 義勇】
マネージャーに3日間のスケジュールをもらい、顧問の先生に電話で色々と説明を聞く
「先方には、代理の顧問だと伝えてますから、体調がよくなったら行きますのでよろしくお願いします」
最後にそう言われて電話を切り、着替えとかを取りに家に帰ったりてバタバタしてたら、あっと言う間に合宿相手が来た
肩より少し長い髪を後ろでまとめ、ジャージに着替えて運動部の顧問らしい格好をしたつもりだったけど生徒からは
「私達と同じに見える」と不評だ
髪をまとめると顔のおさなさが目立ちいい歳なのに、隣のマネージャーの方が背も高い分大人に見える…
「先生…無駄に可愛いんだよね」
「それねよく言われるの…絶対無駄って付くのよね…可愛いだけでいいのに、なんでかな?」
「可愛いは否定しないんだ……中身が女の子じゃなくて、お母さんだからですよ」
「そっかぁ…そうだよね200年お母さんしてたからなぁ」
「???」
あっ! つい、声にでちゃってた
「上田さん(マネージャー)そう言えば相手の高校はどこだっけ?」
「キメツ学園です」
鬼殺隊の里にある学園だ!理科の教師の募集がなくて諦めたんだよね…
引率の先生とコーチらしき人と、部員達が体育館に入ってきた
うそ…
髪の毛は短くなってるけど、あの少し癖のある髪、いつも不機嫌そうな仏頂面が、近づいてくる
胸は心臓が送り出す血液が無くなるくらいドキドキとうるさい
「今日からお世話になります、キメツ学園バレー部の顧問をしてます」
「冨岡です」
冨岡さんだ!同じ時代に生まれてきてる
生徒の前じゃなかったら飛びつきたいくらいの衝撃だった冨岡さんとは満月が繋いでくれてる
色々な思いが溢れて何も言えない私を隣の上田さんが
「先生なに緊張してるんですか?常磐先生初めての部活の顧問なんです、あの…はじめてのおつかいみたいに緊張してるみたいですいません」
生徒にめっちゃフォローされてしまった
「すいません!うちの顧問とコーチが急病で…代理ですが、常磐みずきですよろしくお願いいたします、彼女が言った通り何も分からなくてご迷惑をかけますが3日間頑張ります」
あわてて、頭をさげ挨拶をした
再び顔を見ると口元をへのじにまげて、うーんって顔をする