第14章 共感覚 【宇随 天元】
「なぁ…一緒に住まないか?」
もう離れたくなくて実知を抱きしめ額にキスをした
実知が何故か泣きそうな顔で笑う
「まだ…言ってない事があるの私…今も時々夢を見ては夜中に跳び起きて叫んだり泣いたりしてる…
だから病院に通っているし 薬を飲まないと不安定になる…だから…天元に…迷惑かけると思う…負担になりたくないの…」
平和な日本にいれば体験しないかった事を小さな体で乗り越えた弊害は無意識に心の中に蓄積され 実知の精神を蝕んでいた…
それが なんだっていうんだ!
「実知…ド派手な俺の器のでかさと愛の深さを甘くみんなよ
3人の女を愛してもまだ溢れるくらい俺は派手にでけぇ男なんだよ その3人分の愛をお前に…ただ1人に捧げんだ
負担になんか感じねぇよ…女に振り回されんのは昔から慣れてるんだよ!」
「何?3人って…3股してたの!?」
涙も止まるくらいに実知は小さな目を丸くしてる
「派手に違げぇわ!例えばの話だ!
そんぐらい俺はでけぇ男って話だろ!」
実知の頬を俺の大きな手で包む
「実知だけだ…俺に沢山迷惑かけていい…俺が守る順番は実知が1番なんだよ
だから…俺のそばに居てくれ 」
唇に軽く触れながらプロポーズのような言葉を実知に贈る
「ありがとう…私も天元が好き 天元のそばに居たい」
ありがとう…俺が言いたいくらいだ
実知をソファに沈めてキスを深めていく7年ぶりの実知の唇は柔らかくて気持ちいい ポッカリと空いていたピースが実知の温もりで埋まっていくようで息が上がるくらいに何度も交わした
理性はギリギリの状態でブラウスのボタンを外していく
「て…天元!ここ学校だよ!ダメ…」
「もう止まんねえよ…実知はどうなんだ?抱かれたくないのか?いいなら…ド派手に抱かせろよ…」
余裕がなくて最後は声がかすれた…
実知の答えは分かってる この音をさせてる時は実知もその気になっている
だからキスも拒む事もないし実知の舌は俺を求め絡まる
「ここが学校なのは気にするな大丈夫だ」
不死川はこうなる事を分かってるから当直を変わるって言ったんだ 明日は学園も文化祭の振替休日で休みだから このまま朝を迎えても問題はない
実知はどうなんだ?
「天元…抱いて…私も大丈夫だから」