第12章 私の太陽 令和編【煉獄杏寿郎】
アパートの間取りは2LDKで今は私の部屋で叶芽と一緒にセミダブルのベッドに寝る事が多いけど 叶芽の部屋もちゃんとある
LDKにはダイニングテーブルは置いてなくてローテーブルとソファを置いて食事の時はクッションを座布団がわりに使っている
「ダイニングテーブルも欲しかったけどなかなか買いに行けなくて…ごめんね窮屈じゃない?」
少し小さなクッションの上にちょこんと正座している杏寿郎の姿は可愛いけどね
「我が家も家族がそろう食事は座卓でするから大丈夫だ!」
テーブルの上には塩鮭 漬物 玉子焼き さつま芋ご飯 昨日の重箱の残りの筑前煮 茄子の炒め物が並びなかなかのブランチだ
最後にさつま芋の味噌汁を置いて一緒にいただきますをすると
「わっしょい」と何度もいいながらもりもりと食べてくれた
「父さんと母さんにも会わせたかった…旦那様と奥様…杏さまと千寿郎に……」
杏寿郎の誕生日の10日にさつま芋ご飯を作ったり姉に蛍私に海景と名付けた両親にはきっと記憶はあった
「俺も会いたかった…会って再び海景を嫁に下さいと言いたかった…
そうだ!父上も母上も千寿郎も誘って皆で盆休みには墓参りに行こう!」
その言葉にぐずぐずと泣いている私の頬に杏寿郎は口付けをする
「その時にもう一度プロポーズをする」
「OKしたのに?」
「海景の両親にも俺の両親にも千寿郎も叶芽にも伝えたいからな 海景への100年分の思いと誓いをな」
そう言って嬉しそうに笑う
令和の時代に生まれ変わっても杏寿郎は杏寿郎だった
朝食を食べて片付けをしたら時間はもう正午をまわっている
「そろそろ叶芽のお迎えに行かないと」
いくら前世で家族だったとしても余り遅くには行けないと準備をしようとする
「それならさっき千寿郎から連絡があって17時位に来て欲しいそうだ!母上が手料理をご馳走すると張り切っているらしぞ!」
「瑠火様が!でも…お手伝いしないと」
前世の記憶で瑠火様は優しくて使用人の私達にも優しく接してくれていた
お嫁に来た瑠火様は代々使用人として仕えていた不知火家にも頭をさげて嫁入りの挨拶をする人だったらしい