第12章 私の太陽 令和編【煉獄杏寿郎】
深影は小さな口のくせに食いしん坊で団子を1つづつ食べればいいのに
2つも頬張り柔らかな頬を膨らませていつまでもモグモグとしていた
そのふくらんだ頬やモグモグしている姿が可愛いくて
「誰も取らないぞ?」と からかうと
「口いっぱいに団子の味がするのがいいの!」
俺にはよく分からない理屈を言われた
深影は酒を飲む事はなかったが海景はビールを美味そうに飲んでいる
さっきから見てると海景も口いっぱいに唐揚げを入れてモグモグと食べる
ぷっくりとふくれた頬が深影と同じで それがなんだか嬉しかった
唐揚げをやっと飲みこみビールを美味そうに飲んだ
「海景は酒を飲むんだな…前は我慢してたのか?」
空になったグラスにビールを注いでやる
「前は…酔っぱらいのせいで怪我をしたからかな…お酒を怖く感じてた
でも今は叶芽が寝た後に頑張る時間は終わって……今からは私の時間だぞって感じで飲んでる……かな…」
海景はまだ20歳だったな…
今年社会人になったばかりだし
それに両親も亡くし姉も離れた所に嫁いでいる
この学園で働く為に慣れ親しんだ地元を離れ1人で5歳の叶芽を育ていた海景の孤独と不安に今更ながら気付いた
「海景…気付いてやれなくてすまなかった…もう1人ではないぞ 俺がいる 俺の家族もいる…1人で頑張らなくていい」
振り向いた海景は笑っていたつもりなのだろうが…俺には泣いているように見えた
「これからは俺が海景を守る…そして2人で叶芽を守ろう…」
抱きついてきた海景を抱きしめると小さな肩が震えていた
「1人で頑張らなくてもいいの?杏寿郎もそばに居てくれるの?」
「いや違うな…俺だけじゃないぞ おそらく父上も…特に母上は女の子を欲しがっていたからな 海景と叶芽はそうとうに可愛がられるぞ!
それに千寿郎もだな!今でも叶芽とは仲がいいんだ義妹になったら喜ぶぞ!」
明るく笑う俺につられて海景はクスクスと笑う 涙は止まらなかったがつらそうな顔ではない笑顔に何度も口付けをした
深く交わす口付けに夢中になりながらTシャツの中に手を入れ柔らかなふくらみの固くなった尖端をもて遊べば海景の呼吸が艶を増していく
その呼吸に耳をくすぐられながら海景を担ぎ上げ寝室へと向かった