第12章 私の太陽 令和編【煉獄杏寿郎】
「今度は必ず家に遊びにいらっしゃい約束ですよ」
叶芽は煉獄夫妻にすっかり懐き2人に頭をなでられ「はい!」と、ご満悦な叶芽…
「お姉さんも遠慮はしないでね 家は書道教室もしてるし道場もしてるから賑やかなのは大好きなのよ」
煉獄夫妻は千寿郎くんをつれて慎寿郎さんの車で帰っていった
煉獄先生は生徒達と一緒に運動部専用のシャワー室に行き私達は高等部の職員室で待つように言われ叶芽と向かった
高等部の職員室は別館の一階にあり中に入ると宇随先生と不死川先生伊黒先生がいて伊黒先生の隣にピンク色の女性がいた
「おっ 甘露寺 彼女が白井海景だ」
丁度こっちに顔を向けた宇随先生がピンク色の女の子に言う 振り向いた女の子は花が咲いたように笑い両手を広げて私に駆け寄ってギュムッと抱きしめてきた
彼女の豊満な胸に顔が埋り、気持ちいいやら恥ずかしいやら苦しいやら感情が忙しい…
「深影ちゃん…ぐずっ…」
えっ…泣いてるの?
「おい…蜜璃…」
ふわふわに包まれた息苦しさが無くなり、伊黒先生が彼女を引き剥がしてくれた
「彼女は甘露寺蜜璃だ…」
よくみるとピンク色の髪は毛先にむけて緑色になっていた
目が大きくて胸も大きな甘露寺さんは頬もピンク色に染める
「ちょっと懐かしい気持ちになって…ごめんね海景さん」
涙を浮かべ可愛く微笑んでいる甘露寺さんに『相変わらず可愛いい』と思ってしまう…
叶芽だけじゃない…私も今日は変だ…だからこんな事をしてしまう
私は甘露寺さんにもう一度抱きついて 柔らかな胸に顔を埋めた
「えっ…あっ…あのぉ……海景ちゃん?」
胸に埋もれたまま甘露寺さんを見上げると 両頬にある ほくろ も戸惑いピンク色に染まる頬もドキドキする鼓動も…
『生きているのが嬉しい』
そんな感情が溢れてもう一度背中に回した手に力を入れてギュッとしてから体を離した
「…ごめんなさい…甘露寺さん初対面なのに…ごめんなさい」
「いいの…いいのよ私…海景ちゃんの事大好き……になってるから!それに甘露寺さんなんて呼ばないで蜜璃って呼んでね…
そうだわ!海景ちゃんも明日から休みでしょ?一緒にご飯食べに行かない?伊黒さんいいかしら?」
蜜璃ちゃんと一緒に伊黒先生を見ると中庭で宇随先生に向けていた鋭い目付きとは違い柔らかな目でふわりと笑う