第11章 雪の日に始まる【冨岡 義勇】
そんな冨岡をずっと見てきた三葉だから目を見て「ありがとう」言う冨岡が…
以前の冨岡さんとは少し違うな…
と、感じて冨岡の手にそっと触れた
「三葉は変わったな…」
触れた三葉の手を冨岡が強く握る
2年前の別れを告げられた時の感触を思い出す
「変わりません…私も…気持ちも…2年前と何も変わってないです」
三葉は冨岡の瞳と唇と肌色をじっと観察していた
わずかに瞳が揺れて目元の皮が薄い所が仄かに色づいた
嫌…ではないみたい
その反応に勇気をもらい膝立ちになり冨岡の頬にチュッと軽い口付けをした…つもりだったが
それよりも早く冨岡の腕が伸び三葉の体を強く抱きしめた
「俺も変わらない…」
ささやく声が甘く脳に響いた
強く抱きしめられ噛みつくような深い口付けが何度も角度をかえて繰り返される
「…んっ…はぁ…」
息継ぎをするたびに甘い喘ぎが三葉の口から溢れる
冨岡の右手がスカートの中に入り三葉の太腿をなぞり奥へと手を伸ばす
その刺激に三葉は震え、それに気付いた冨岡の手が太腿の内側の柔らかな所に触れ奥へと進む
それと同時に絡めた三葉の舌を冨岡が吸いこみイヤらしい水音が響いてしまう
体が刺激を受け入れ頭がぼぅとする手前で三葉は炭治郎が居る事を思い出した
冨岡の髪を掴み痛みを感じるほどに強く引っ張ると吸いあげられた舌がやっと解放されお互いの唇から唾液が溢れ呼吸が乱れる
「あ…あの…炭治郎くんが…います…」
冨岡の右手が太腿から離れ、三葉の濡れた唇をなぞる…
久しぶりに欲情した冨岡の瞳に三葉の体もじわりと反応した
「……稽古が……落ち着いた頃に呼んで下さい…」
「わかった…」
冨岡の体が離れ三葉は乱れた呼吸をととのえた
力の抜けた膝に気合いを入れて三葉は立ちあがり冨岡の髪を撫でると帰っていった
三葉が竹林を抜けた頃…気絶していた炭治郎がやっと目を覚ました
ガバッと起き上がり冨岡を見る
甘い匂いと桜の匂い…
義勇さんの…全集中常中が解けてる…
「起きたか…」
そう言った冨岡の顔が炭治郎が見ても色気があり顔が赤くなった