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かわいいひと

第10章 happybirthday【不死川実弥】




さっきから全く気配を消せてない…否、消してない…奴らに声をかける


「三冬は寝たから静かに居間に入ってこい
俺はお茶を入れてから行くわ」


誰もいない庭に声をかける。奴らには聞こえてるだろう












「伊之助!三冬さん寝たって!静かに居間で待ってろって!」


善逸さんがそう言ってから親分の口から手を離した



新生児と出産したばかりの三冬さんに会うなら、綺麗にしてないと絶対に会わせないぞ!



お兄ちゃんがよく言い聞かせてたから、親分は素顔だしアオイさんから特別にもらった病衣を着ている

「おにぎり女は寝てんだな!じゃ新しい子分を見に行くぜ!」

ドタドタと屋敷に入って行く親分にお兄ちゃんが「コラー!」と追いかけて行った



お兄ちゃんも不死川さんに怒られるな…



「この荷物は台所に運ぶんだよね?」

善逸さんはお兄ちゃんと親分が置いていった荷物を両手に抱えて台所へと運んでくれる
そんなちょっとだけカッコいい後ろ姿を見て私は笑顔になる…事が最近多くなった






「聞いてたか?」

台所に行くと不死川さんがいてお茶の用意をしながら善逸さんに話しかける



「……ちゃんと聞こえてました…幸せでなによりですよ…まったく……
三冬さんも双子も無事でよかったです…
双子って心音まで重なって聞こえるから気持ちいいんですよ
今度手を当てて感じて下さい」

いつもなら不死川さんと話す時は挙動不審になるのに、今日はなんだか普通というか穏やかに会話をしている



「へぇー そうか…今度してみるか
ありがとな我妻」

女の子が見たらキュンときそうな笑顔で善逸さんを見るから


「ちょっとおぉぉ 調子狂っちゃうなぁぁ」

なんともいえない顔でモジモジとちょっと微妙な動きをしだした


「不死川さん…湯呑み多くないですか?」


手元を見ると湯呑みが8個置いてある




「あぁ…宇随!お前達も降りてきやがれ」



「やっぱ分かってて派手に言いやがったか」


振り返るとお嫁さんを三人連れた宇随さんが屋根から ふわり と降りてきた







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