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かわいいひと

第10章 happybirthday【不死川実弥】




「お前だと産婆抱えて走れねぇだろ!」


一度三冬さんを見にきた不死川さんは、そう言って産婆さんを呼びに走った


痛みが少し引いた時に、風呂場の隣にある産小屋に三冬さんを連れていき寝かした
夕方になり寒くなってきたから、風呂に火を入れお湯を沸かして産小屋を温める

内緒で準備をしてきたオムツやら肌着、桶を持っくるように善逸に鴉を飛ばした



産婆さんを抱えて帰ってきた不死川さんはすぐに三冬さんの所にいき

「三冬…頑張るんだぞ 俺も側にいるから」

三冬さんの手を握りしめて額にキスをした
側にいるつもりの不死川さんだったが


「男がいても邪魔だ!」

産婆さんの怒鳴り声とともに追い出され今は俺と並んで土間の上り口に座っている

しばらくして善逸が全集中の呼吸を使い荷物を持ってきた
それから少し遅れて伊之助が桶を持ってくる

「紋逸早えーんだよ、ビックリしたわ!今度勝負しろ!」

叫ぶ伊之助に不死川さんの拳が握られた



「伊之助!今は三冬さんが頑張ってるんだ、少し静かにしろよ」

「おにぎり女か…あいつのおにぎりはうまいからな」

伊之助なりに三冬さんの事は気に入ってるみたいで大人しく土間に座り「走ったら腹へった」と言った



「男は待ってる事しか出来ねぇからな…おい竈門お前は飯を炊け」

不死川さんは立ちあがり台所へと向かった




以外……にも美味しい不死川さんの手料理を食べて善逸が入れたお茶を飲んだ



「不死川さん、もう名前は考えてるんですか?」

「あぁ…男なら小太郎で女なら暁だ」

小太郎は三冬さんの弟の名前で
暁は鬼刹隊時代に朝日を見るとホッとしたから、そんな人をなごませる女性になって欲しいからと話してくれた


「…もう一人分考えないとダメですよ」

お茶を飲み終わり、善逸が持ってきた風呂敷の中身を見せた

大量のオムツと、肌着、赤ちゃん用の着物が不死川さんの前に広がる

「それともう一人分の沐浴用の桶です…
俺、耳がいいから聞こえてたんです三冬さんのお腹には双子が入ってます」


不死川さんが「はぁ?」と驚いたのと同時に産小屋から三冬さんの叫び声が聞こえて、その後に大きな産声が聞こえてくる



「お兄ちゃん!産湯の用意をして!」


禰豆子の叫び声で男四人は慌てて立ちあがり風呂場に走った



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