第9章 恋に落ちる 2 【不死川玄弥】
「玄弥って料理上手なんだね」
玉子焼きが美味しかった…と瑞穂は喜んでいた
「悲鳴嶼さんの所の隠から教えてもらったんだ、秘密は…味醂だよ」
悲鳴嶼さんは目が悪いので家事をしてくれる隠がいる
その隠が凄く料理が得意で教えるのも上手だから自然と料理の腕はあがった
瑞穂は土産のアラレを1つ口に入れてカリッと噛んだ
「やだ!これすっっ…ごく美味しい!」
瑞穂が笑顔で俺の浴衣の袖をひっぱる
「可愛いお花もありがとうね玄弥」
俺に寄りかかるように体を寄せて甘えてくる瑞穂の肩を抱いた
ふわりと石鹸の香りがする
「鷺草の花言葉って知ってる?」
首を横に振る瑞穂の耳に口を寄せる
「夢でもあなたを想う…だよ
俺は鬼を狩る、瑞穂は隠でなかなか今日みたいに合えるのは難しいけど、毎日眠る時に瑞穂を想うよ」
「私も…」
その言葉の続きは俺が口付けをした事で聞こえなかった
「奥の部屋に行こう…」
今度は俺から誘う
2人で手を繋ぎ奥の部屋へと向かった
ー終ー