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かわいいひと

第9章 恋に落ちる 2 【不死川玄弥】





上り口に瑞穂さんを押し倒して深く口付けた

舌を絡めればそれに答えるように瑞穂さんの舌が動く、甘く感じる唾液ごと瑞穂さんの舌を甘噛すると細い肩が震えた




唇を離して瑞穂さんの口から溢れた唾液を親指で拭う



「玄弥…奥の部屋に行こう」



息を少し乱しながら小さく瑞穂さんがつぶやいた

深い口付けで潤んだ目とのぼせた顔に背中がざわつく

瑞穂さんの甘い味が口に残っている。鬼を喰いながらも戦う俺を知っているのだろうか…

瑞穂さんを喰らえば俺の体はどうなるのだろうか…目の前の柔らかな肌に噛みつけば彼女はまた震えるのだろうか…



瑞穂さんを横抱きにして立ち上る


「部屋は…どこ?」

「廊下を左に行った一番奥の部屋…」


俺の首に手を回してしがみつくから瑞穂さんの髪が首に触れてくすぐったい
その感触が俺の背中や下腹部を何度もぞわりとさせる


障子から透ける光はまだ高い位置にあって部屋は十分に明るい

瑞穂さんは「ちょっと待ってね」と布団を敷いてから俺の正面に立った


「ねぇ玄弥…脱がしたい?」





















ちょっとしたイタズラ心で玄弥に聞いてみた それなのに

「脱いでる姿を見たい」だなんて言われてしまった

予想と違う答えに少しドキドキする、でもはにかんだ笑顔を見ると何故か気合いが入る自分がいた



昔は海から上がり濡れた海女着が体に張り付き、体の成長が早かった私の柔らかな曲線がさらされ、港の若い衆からよく嫌な視線を感じていた



でも目の前の玄弥の目は若い衆達のような、なめるような視線ではなくて純粋にただ私を見たいのだと思った


帯紐を外して帯を解いていく シュルっと音を立てて帯が足元に落ちた


最後の紐をほどけば後は着物は簡単に落ちる…


予想と違って、まだ日が高いうちに肌をさらすとは思っていなくて襦袢にかけた手が止まる


「玄弥…私も隊士だから…傷が沢山あるの…だから驚かないでね」



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