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弱ペダ:巻島裕介と触れあい10題

第2章 額をこつん:同学年箱学 甘


突然、会いたくなったんだもん。



2.額をこつん



門の前に見慣れない制服の女子が立っていた。
「困ったなー。」
顔立ちの整っている彼女に周りは一目置いていたが
当の本人は全く気にせず、
携帯をポチポチ触っている。



どこからか自転車の音が聞こえてきた。


「来たっ!!」
身を乗り出して見てみると、
独特なスタイルで登ってくる姿が目に入る。


「ゆーすけーーー!!」
ブンブンと手を振ると、呼ばれた彼は目を見開いた。
「いっ!!? 愛羅?!」


周りにいたメンバーは、さらに驚いた顔をしている。


「裕介?!」
「箱学?!」


「来ちゃった。」
ドラマのような、小説のようなセリフを
照れたように言いながら微笑む姿が
絵になり過ぎていて、
その場にいた全員が言葉を失い頰を染めた。




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「ハァー、、、」
巻島は目の前の光景を見て深く溜め息をついていた。


「しっかし、巻島に
こんな可愛い彼女がいたなんてなあ。」
田所が愛羅を上から下まで見ながらウンウン唸る。

鳴子は驚きのあまり
言葉を失っているようで口をパクパクさせている。

「さすが、巻島さんです!」
小野田にいたっては、もはや意味がわからない。

「可愛いだなんてそんな。」
恥ずかしそうにはにかむ愛羅は誰が見ても可愛い。


いや、そうじゃないッショ!

自分にツッコミながら
目の前の光景にどうしたものか、と頭を抱えた。


「箱学って、アイツとどこで会ったんだよ?」
田所の問いかけに
それは、尽八がと話始める愛羅。


ほっといたら全部話すッショ。
てか、田所っちそれ以上はやめてくれ。


「巻島、今日の練習はおおむね終わったから
神月さんと帰ったらどうだ?」
頭を抱えていた巻島に金城が助け舟をだす。

金城の提案に甘えさせてもらうことにした。



急に会いにくるなんて
きっと
何かあったんだろうから





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