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弱ペダ:巻島裕介と触れあい10題

第8章 胸に顔をうずめる:同学年総北 シリアス





「これ、飲んだら帰るからな」

愛羅の隣に座り、コーヒーの蓋を開ける。

「はーい」

彼女は唇を尖らせながら頷いた。






体育座りしている愛羅が自分の膝に顔をうずめ、
ポツリと呟いた。


「、、、好きな子いるんだって、金城くん。」



そんなことだろうと思った。
俺のイヤな予感はだいたいあたる。




「知ってたよ。」
俺がそういうと
「そうなの!?」
愛羅が目を見開く。


「愛羅から電話あった時に
そうじゃないかと思ってた。」


そう言うことね。
と、愛羅はフフフと笑う。





そんな辛そうな顔で笑うのは やめてほしい。


俺は愛羅の
屈託なく笑うところが
好きなんだから。




「笑わなくていいから、こんなときは泣け。」

ソッと頭を撫で愛羅を抱き寄せる。


彼女は俺の胸元に顔をうずめると
少し経ってから、遠慮がちに泣き始めた。



強がりにもほどがある。



トントンと愛羅の背中を撫でる。






このまま 俺の事を 好きにならないだろうか




でも きっと 彼女はまた
俺ではない別の誰かを好きになるんだろう、、、


そしてまた 俺のところに来て
涙を流すんだろう、、、



確信はないけれどそんな気がした。





---





「ありがとう!
まきがいてくれて、よかった。」



愛羅を家まで送ると、彼女は
俺が好きな屈託のない笑顔でそういった。



「気にすんなよ。
また明日、学校でな。」


俺はペダルを強く踏んだ。





この恋は永遠に報われない。

でも 俺は君を好きでいつづけるんだろう。





fin






あとがき。

マネヒロインと片思い巻ちゃん。
まき、って呼んでみたかった。

彼は片思いのアシスト上手な気がします。
うまく書けてないけど。

マネージャーの役割をよく分かっていないので
テキトーです。



最後までお読みいただきありがとうございました。


2020.03.04 朱華
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