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弱ペダ:巻島裕介と触れあい10題

第7章 手取り足取り:同学年総北 ほのぼの


それから、巻島くんは
ほとんど毎日、
私のテスト勉強に付き合ってくれた。


よく考えたら巻島くんは、
自分のテスト勉強を
全くしていないと思うのだが、
彼は気にしていない様子だった。



そして、テスト当日。




問題用紙と回答用紙が配られ、テストが始まる。


「え、なにこれ、、、」


数学で
こんなに回答をかけたテストが
あっただろうか。

と思えるくらいに回答用紙を埋められた。




「巻島くんっ!!」

テスト終わりに
前を歩いていた巻島くんの背中を叩く。


「っ!!、、神月!?」

「ありがとう!!
数学、すっごい出来た!!」


彼の手を握ってブンブンと振ると
巻島くんはまた、少し赤くなって、
わかったわかったと頷いた。





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テストの返却期間に入り

「神月、よくがんばったな。」

と先生に褒められるくらい。
自分史上、最高の点数で返ってきた。


今、目の前に座っている巻島くんに抱きついて
お礼を言いたいくらいだ。




さすがに迷惑だろうと自重し、
放課後になるのを待った。


部活終わるの待ってよう。
と、教室から自転車競技部を見てみるが
「休みなのかな?」
部活をやってるかどうかがわかりにくい。




もう少し見てから帰ろうと眺めていると
玉虫色の髪がチラリと見えた。

「巻島くーーん!!」

せっかくなので呼んでみたところ、
巻島くんは気付いていないのか、
キョロキョロ辺りを見回している。


「まーきーしーまーくーんっ!!」


もう一度、大きな声で呼んだ。


ようやく気づいた巻島くんは
こちらを見上げ、ヒラヒラと小さく手を振った。


私もそれに合わせてブンブン手を振って叫ぶ。
「教室で待ってるーー!」
巻島くんがパッと片手を上げた。



今、すごい青春してるっ!!



ワクワクとドキドキが入り混じり
巻島くんを見てられなくて自分の机に突っ伏す。



なんか、すっごい漫画みたいな青春してる!!



私にはこのドキドキの正体がわかっていなかった。





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