• テキストサイズ

弱ペダ:巻島裕介と触れあい10題

第5章 ほっぺぷにぷに:年下総北 甘







休み時間の度
用もないのに廊下にいるのは
彼女が来るのを待っているからで


「ゆうちゃん!」


すでにその生活は染み付いていて
彼女がいなくなるなんてことを
考えたことがなかった。




俺が この関係を変えてしまうことで

君は 隣りにいなくなるのだろうか

もう 俺の部屋にも来なくなるのだろうか



ソッと愛羅の頰に巻島の手が添えられると
「ゆうちゃん?」
彼女は不思議そうに首を傾げる。


「なんでもねぇよ。」
フワリと笑みを浮かべ、
彼女の頬を撫でる巻島を見て
愛羅もニコリと笑った。




次の休み時間には、ぼんやりとした巻島が
クルクルとシャーペンを器用に回していた。



悪い方向に考えすぎてしまうのは
俺の悪いクセなんだろう
でも どうしても悪い方向に行ってしまう。




「ゆうちゃん?」
「ぬぁ!?」


当たり前のように人のクラスまで入ってきて
彼女はニコニコ笑っている。


「なに、教室にまで入ってきてるショ。」
愛羅の頬をギュッと掴む巻島。

「ゆうちゃんが廊下にいないからじゃん。
田所先輩に許可もらったもん。」

彼女の呟きを聞いた巻島が田所に目を向けると
彼はグッと親指を立てていた。


いや。
グッ じゃねぇ。



「わかった。俺が悪かったショ。」
巻島がポンと愛羅の頭に手を置き、
彼女の頬を撫でる。

愛羅は幸せそうに目を細めた。




俺が1番好きな顔。


いつもより
少し大人っぽく見える顔





---
/ 35ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp