第3章 サスケ
ヨーグルトを食べ終わったサスケは昨夜のうちに用意しておいた荷物を背負い、玄関へと向かう。
その後ろ姿を、成長したなぁ、もうサスケとの生活もおしまいかぁ、と感慨深くなりながら見守る。
「間違えてここに帰ってこないでね?」
サスケ「分かってる」
これからサスケは火影様の用意してくださったアパートで一人暮らしをする。料理も洗濯も掃除もしっかりと出来る子だから心配はない、ないのだが、まだ子供の彼を心配せずにはいられないのが本音だ…
「じゃあ…サスケ、行ってらっしゃい」
頭を撫でてやる。
ふわふわで柔らかい髪の毛、イタチと良く似た髪質はより一層愛しさを膨らませる。
両手でわしゃわしゃとやってみれば、怒ったみたいで、やめろ!と言っているが、言葉だけだから続けてあげた。
もう素直じゃないところは本当に可愛い。
サスケ「行ってくる」
そう言ってサスケは出て行ってしまった。
閉じられた扉は寂しさを強く実感させた。