第5章 光
場所は移され、木ノ葉病院の屋上。
雪華「う、なんで、置いていくの、…ばか、、」
カカシ「…どこまで聞いていた?」
雪華「イタチ、、いたち…」
カカシ「はぁ‥‥雪華!」
その大きな声に雪華は体を少しビクつかせた。
そしてやっと自分が場所を移動していたことに気づき、カカシがそこにいた事にも気が付く。
NAME1#「か、かしさん」
カカシ「‥‥イタチの事は本当だ。イタチは死んだ」
雪華「ぅ、うう・・・」
カカシ「お前には絶対に知っておいてもらいたい事だ。しっかりと聞いてほしい」
カカシは未だに涙を流す雪華の肩を抑えて自分の顔と目を合わさせた。
雪華「?」
カカシ「イタチの死因は…サスケだ。」
雪華「!」
その時、雪華の脳内では最後にイタチと会ったあの日の事が思い出された。
イタチが自らに言っていた。自分はサスケに殺されるという言葉を。
ああ、そうなんだ。あなたは、自分で選んだ道をそのまま進んだだけなんだね。
雪華「じゃ、あ、、イタチは…イタチは、本望だったんだ…やっと…」
カカシ「?」
雪華「私、…なんで忘れてたんだろう。」
彼が言っていたのだ。
その時が来たら、見守っていてくれと。
うん、もう泣かないよ。
あなたを追って死んだりなんかもしないよ。
あなたの死を、私は受け入れて、ずっと想っているから。
最後に合う事が出来なかったけど、いつか私があなたの元へ行ったときにはたくさん話をしてね、抱きしめてね、愛してね。
カカシ「雪華?」
雪華「ありがとう、ございます。カカシさん。もう、大丈夫です。」
カカシ「??」
あなたが決めた道だもの、私は見守っているよ。
だからあなたもそこで見ていて、見守ってね。
空を見上げれば、少しだけどんよりとした空は晴れて太陽の光が里を照らしていた。
そして、私を包む暖かい光を照らしてくれていた。
その光景を、カカシはまるで神を見ているかのように、神秘的な光景をただ見ているだけだった。