第6章 身だしなみは誰かの為に
「俺は博多藤四郎ばい。御手杵はそんなんじゃ起きんとよ」
ひょこっと顔を覗かせてくれたのは、金髪に赤縁メガネの男士様。
「出来たら、耳を塞いどき」
そう言われて、
博多様の言葉に従うと、
何やらメガホンの様なものを御手杵様の耳に当て、
目一杯空気を吸い込んだ。
「おー!てー!ぎー!ねー!」
「うわぁぁぁっ」
博多様の声に御手杵様が飛び起きる。
飛び起きたものだから、掛け布団は全部剥ぎとられてしまい。
私の裸が露になった。
「キャッ」
慌てて、自分の身体を丸めて抱き込む様に隠してみたけど…
「眼福。眼福。いいもん見してもらったばい!」